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「シードルの本場」行ってみた その2

2019/8/15(木)

「シードルの本場」行ってみた その2

 

投稿日:8月15日

 

こんにちは。
前回に引き続き、シードル工房準備室の渡部です。
今手狭になったシードル工房を拡大するプロジェクトのリーダーを

やっています。

 

「なんだかシードルってよく聞くけど、どんなお酒?」

 

「シードルについて、良く知りたい」

 

という方に向け、前回から「シードルの紹介」をしています。

 

今回は、シードル工場が立ち並ぶイギリスHerefordに行った時の

様子をお伝えします。

 

 

前回の記事、「シードルの本場」行ってみた その1はコチラ

「当社のシードルの作り方」が知りたい方はコチラへ お願いします。

 

 

「シードルの本場」行ってみた その2 Cider Museum

Herefordは、ロンドンから西へおよそ車で3時間半
およそ140マイルほど離れた場所にあります。
これだけで、観光では行きづらい場所ですよね。。。
田園風景の中、高速を進みます。
高速道路
そして着いたのは、「Cider Museum」です。

Cider museum

シードル(英語ではCider:サイダー)について、

お勉強の時間です!

 

このCider Museumは、は、46年前に作られました。
世界で一番大きいサイダーメーカー「BULMERS」発祥の地で、
その一部を博物館にしたものだそうです。

Bulmer's

Cider Museumでは、昔ながらのシードルの作り方

教えてもらいましたのでご紹介しますね。
ちなみに、英語でのガイドでしたので、
「なんとなくこんな感じ?」という点はご容赦願います。

 

お目見えしたのは、大きな石うすです。
馬で、石を引いてりんごを粉々にします。

砕いたリンゴを集めて

馬の毛で編んだ布に入れ、、
また布を乗せ、砕いたリンゴを入れて、、、

と何層にもわたって乗せていき、
圧搾機を締めて、リンゴを絞ります。

圧搾機
説明によると、

作り方は「チーズと一緒」だそう。

 

シードルを作る工場で働く人が飲む用には、
一度絞った残りかすに更に水を加えて絞った
薄いシードルも作り、
一番搾りのおいしいシードルは、雇い主が飲む
という切ない説明もありました。(涙)

 

絞ったジュースを樽に入れて醸造します。

樽

しかし、酵母を入れるといったことはしません。
もともとリンゴについている自然酵母で発酵します。
自然酵母にたんぱく質を与えると味が良くなるということで、
肉類を樽に入れることもあったとか。

 

時代が進むと、大きなオーク樽での醸造となり、

オーク樽

さらに瓶内に糖分と酵母を入れて、

瓶内で発酵をさせるシャンパンと同じ製法
「瓶内2次発酵」の商品も作っていたそうです。

瓶内2次発酵

詳しい説明は、他のサイトにお譲りしますが、

ざっくり「瓶内2次発酵」を説明しますと、

瓶の中でも、発酵が続きますので、

アルコールときめ細やかな炭酸ガス

生まれますが、オリもできます。

写真のような板に瓶を挿して、

瓶を少しずつ回して、

徐々にオリ瓶の口に集め、取り除く。

そのような手間がかかる製法です。

 

その名も「シャンパンサイダー」

今は、この名前は使っていないとのこと。

(ここはイギリス。フランス シャンパーニュ地方では

ないですからね。)

シャンパンサイダー

Pomona(果実の女神)の部屋というものもありました。

ポモナ 
フランス語でリンゴを指す「pomme」の語源は

「Pomona」(果実の女神)だそうです。
シードル作りの肝は、リンゴのブレンドということで、
りんごの品種の記録が昔から残されています。

 

最後は、試飲です♪

品評会
この時はCider Museum主催の品評会があった

とのことで、ずらりとシードルが並びます。
壮観ですね♪

特別に、部門で1位を獲得したシードルを
試飲させていただきます。

tasting

もちろん常温でいただきます!

単一品種部門生食リンゴ部門の受賞シードルは、
私たちのシードルに似た味でした♪

 

ちなみに、私たちのシードルもイギリスの

International Cider Challenge 2019
念願の「GOLD」受賞していますよ。パチパチパチ♪ 詳しくはコチラ。

 

そのほかにもシードルグラスコレクションもあったりと
見どころ満載でした。

 

シードルグラス

Cider MuseumのHP(英語)はコチラ

 

次回は工場見学の様子をご紹介しますね。

 

>>「シードルの本場」行ってみた その3 へつづく